スクリプト

スクリプトは、上級者向けの機能です。初心者の方は、一般的な操作に十分に慣れた時点でスクリプトウィザードの利用から始めてください。

レイアウト、部品、車両に設定したスクリプトによって、動的なレイアウトを実現することができます。特定のキー入力でヘッドライトの点灯制御を行ったり、センサーと連動した高度な自動運転など、応用次第で表現の可能性を広げることができます。
スクリプトは、動作可能な部品にそれぞれ組み込まれる小さなプログラムです。命令を記述することで完全に自由なカスタマイズを実現しています。

スクリプトの詳細については、スクリプトリファレンスを参照してください。

 

スクリプト活用のヒント

車両
  • キー操作で標準組み込み以外の警笛を鳴らす
  • 行き先方向幕を切り替える
  • サボを取り替える
  • ヘッドライト、テールライトを点灯する
  • 室内灯を点灯する
  • 出発にあわせて車内放送
編成
  • 駅に到着したら列車名をウィンドウに表示する
  • 列車の分割
  • 連結時に連結音をならす
  • 指定時刻に出発
ポイント
  • 列車にあわせてポイントを自動切り替え
地上カメラ
  • 特定の列車にあわせてカメラで追跡する
区間制御
  • 区間制限速度を監視して、警告を表示する
閉塞制御を行う
  • 自動列車停止装置をつくる
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音源部品

音源部品とは

音源部品は、レイアウトに埋め込むスピーカーのような役割を持っています。音源部品から音を流すことができます。列車接近、到着時のプラットホームのアナウンス、鉄橋通過音、小川のせせらぎ、海岸線の波の音、商店街の雑踏の音など、工夫次第でレイアウトに音の演出を加えることができます。

音源部品は、2次元と3次元の2つの再生モードがあります。3次元の場合は、音源部品を設置した場所を中心とした、球体の範囲で音がなります。3次元の向き、距離が、再生時に計算され、立体的な音場空間になります。2次元の場合は、設置場所に関係なく、モニター画面から音が流れます。

音源部品には、レイアウトリソースに組み込んだwaveデータを1つだけ保持することができます。再生時は、1回だけ再生するか、ループで再生するか選択できます。単純に音を鳴らすだけであれば、スクリプトを記述することなくダイアログで設定するだけで使用可能です。

重要:パソコンの音声再生ハードウェアは、もともとただ1つの音を再生するようにつくられています。プログラムまたは合成用のハードウェアで複数の音を合成しながら、仮想的に複数の音が同時再生できるハードウェアのように振る舞っています。計算で合成するため、合成する音の本数が増えると処理が重くなる場合があります。また、同時再生可能な音の本数が決まっている場合があります。上限を超える本数の音が再生されると、一部の音は再生されません。
これらの制約は、サウンドまわりのハードウェアによって大きく異なります。あまり多数の音が同時にならないように注意してください。

 

設置手順

1:waveファイルをレイアウトリソースに組み込みます。

2:音源部品をレイアウトに配置します。

3:ダイアログで部品の動作設定を行います。音源部品を選択状態にしてポップアップメニューから設定ダイアログを開きます。

 

音源部品の設定ダイアログ

リソースに音声データ(waveファイル)を登録してから、音源部品を設定します。初期項目にはビュワー起動時の動作を設定します。

名称
オブジェクトの名前を設定します。スクリプトで使用します。

WAVEデータ
リソースに登録しているWAVEデータのIDを指定します。音源部品が再生する音になります。

ループ再生
音を繰り返し再生します。チェックしない場合は、1回だけの再生です。

起動時に再生開始
ビュワー起動時に再生を開始します。

3D音源
3次元モードで再生します。

可聴距離
3次元モードで有効です。音源部品を中心とした、可聴距離半径の球体が、音の聞こえる範囲になります。この範囲を超えると再生は自動的に停止します。

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走行音

走行音のカスタマイズ

リソースに音声データ(waveファイル)を登録してから、スクリプトで設定します。スクリプトウィザードを利用するとスクリプトを記述することなく走行音をカスタマイズできます。

走行音の種類

種類 説明
ブレーキ 急な減速がかかったときになります。(※現時点では機能を停止しています)
警笛/汽笛/タイフォン スペースバーを押したときに操作対象の列車の警笛がなります。
モーター(低速&基準) 列車が低速で走行するときになります。走行中はループ演奏します。高速のモーター音が設定されていない車両では、すべての速度でこのモーター音がなります。
モーター(高速) 列車が高速で走行するときになります。走行中はループ演奏します。
ギャップ1,2 レールのジョイント部分を通過するときに発生する音です。VRMでは、レールのつなぎ目に関係なく、規程の間隔でなります。
アイドリング ディーゼルカーのアイドリング中の音などです。速度が0のときにループ演奏します。
VVVF VVVFの運転開始からの音です。VRMでは速度に関係なく運転開始と同時になります。この音はループしません。
SL1,2 蒸気機関車が低速で走行するときのシリンダー蒸気の音です。交互になります。
SL3 蒸気機関車が高速で走行するときの音です。ループ演奏します。
コンプレッサー 停車中の車両からランダムな間隔でなります。コンプレッサー音などに使用します。
電源車 停車中、走行中に関係なく常になります。ループ演奏します。24系寝台のカニなどに使用します。
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振り子

E351系特急電車、N700系新幹線などは、実車と同様にカーブ区間で振り子または車体傾斜機能が作動します。振り子機能は、振り子動作があらかじめ組み込まれている車両で機能します。

 

振り子方式

自然振り子方式は、台車と車体の間に設置したコロによって遠心力が作用すると自然に傾斜します。物理的に傾斜が開始されるのは、カーブ区間にはいってから、遠心力が十分にかかった時点となるため、傾斜の遅れが問題となります。E351系の制御付き自然振り子方式は、地上子によって列車位置を確認、カーブ進入時に車体を早めに傾斜します。VRMは、台車の位置情報から傾斜角度を決定します。これは、制御付き自然振り子方式と同様な効果をもたらします。
(N700系は空気バネの調整によって車体を傾ける車体傾斜機能が搭載されています。)

 

振り子角度の決定

車体の最大傾斜角度は、形式ごとに異なります。実車と同じ傾斜角度が設定されています。(E351系では最大5度)VRMでは、振り子の傾斜角度を台車の位置情報から算出します。また、列車の走行速度も傾斜角度に影響を与えます。(低速で進行した場合、振り子は動作しません。一定の速度以上で振り子が動作します。)
半径の小さなカーブレールを走行するときは、急激な車体傾斜を避けるためにある程度速度を落としてください。(E351系では、70-80km/h程度)また、カーブの手前に緩和曲線をいれるとリアルに車体が傾斜します。実車と同様に動作するため、なるべく実物と同じように線路を敷設、運転速度を制御してください。

 

振り子の停止

E351系は、東海道本線および新宿近辺走行時に振り子を停止します。VRMでは、スクリプトを使用することで振り子の動作状態を設定できます。編成のスクリプトにSetTiltMode命令で設定して下さい。

 

パンタグラフ

振り子車両のパンタグラフは、車体に固定されているタイプと台車に固定されているタイプの2種類があります。前者は、車体に固定されているため振り子動作時に、パンタグラフが左右に大きく振れます。路線を改良して、車体が傾斜してもパンタグラフが架線からはずれないようにしています。後者は、パンタグラフが台車に固定(もしくはリンク)されているため、車体が傾斜しても、パンタグラフは傾斜しません。E351系はこのタイプになります。線路設備の改良が不要という利点がありますが、車内スペースが必要になる、台車の振動がパンタグラフに直接影響するなどのマイナス面があります。VRMでは、実車と同様に車体固定と台車固定の2種類があります。

 

振り子の振動

線路の敷設は、数学的に計算されます。模型製品は、線路自体のしなりなど幾何学的に厳密なカーブではありません。数学的に計算されることにより、ときに計算上の誤差(三角関数による演算上の誤差)が発生、線路の接続部分でわずかなずれが生じることがあります。
通常の列車走行には影響ありませんが、振り子車両を高速でずれが生じている部分を通過させると、ずれを拾い上げて、車体が振動する場合があります。走行上、問題はありませんのでご了承ください。フレキシブルレールを使用することで、誤差を小さくすることができます。

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車両の機能

車両は、次の機能があります。制御可能な機能の多くは、編成エディターで設定を変更可能です。編成に配置した車両のポップアップメニューから車両設定を選択してください。車両設定ダイアログで、状態を制御できます。

 

ヘッドライト、テールライト
個別に点灯を制御できます。

パンタグラフ
個別に昇降状態を設定可能です。

走行音
走行音は、走行時のモーター音、警笛などを任意のデータに置き換え可能です。データは、編成のリソースに組み込み、スクリプトで切り替えます。また、走行中のみ音を鳴らすことができます。

室内灯
点灯状態を制御可能です。

入換車両標識
入れ換え作業行う機関車の左側テールライトを点灯します。

ヘッドマーク
ヘッドマークは装着の有無と内容の書き換えが可能です。

方向幕、サボ
バックライトで点灯する方向幕(LED表示含む)とサボ(サイドボード。行き先や列車名の板を差し替える方式)を置き換え可能です。車両によっては、型式番号を書き換え可能な場合があります。

コンテナ
積載するコンテナ、荷物の種類が選べます。

付属部品
151系特急電車の外ホロのように装着状態を選択できる部品です。モデルデータにあらかじめ組み込まれています。(組み込み状態についてはそれぞれの部品リファレンスを参照してください)付属部品の装着状態は、スクリプトで設定します。
※付属部品は、模型製品の付属品取り付けと同様な意味を持ちます。付属品の取り付け、取り外しは、スクリプトで操作します。付属品は、走行状態の影響を受けません。たとえば、151系のヘッドライトカバー装着時は進行方向にかかわらず装着されたままになります。(スクリプトを工夫することで進行方向に応じて装着を変更できます。)

 

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