「TIPS」カテゴリーアーカイブ

エミッターで森、群衆をつくる4

プラットホームに配置

プラットホーム上に配置する作例です。これまでと同様にエミッターを設定後、一部を下記のように設定します。

エミッターで表示する枚数を10枚に減らしました。生成数/フレームも10を設定します。

パーティクルサイズは、14mmに設定。画像の上のほうが透明になっているので、表示される画像は、おおよそ人間の身長程度になります。

生成場は、250mm x 20mmにしました。

写真にはありませんが、「地形に沿って」のチェックも外します。

プラットホーム上に表示するため、プラットホームの上面の高さを調べる必要があります。プラットホームを選択して、部品情報の「上面」の数値を確認します。配置高度+上面の合計値が、エミッターを配置する高さになります。

エミッターを選択して、ジオメトリに高さを入力します。数値入力のチェックをいれてから、yに数値を入力します。

ビュワーで確認すると、プラットホーム上に画像が表示されています。

現在のバージョンは、パーティクルの処理速度を優先しているため、生成場は「回転」しません。

回転したプラットホームに配置する場合は、生成場を小さく設定して、プラットホームからはみ出ないようにしてください。

エミッターで森、群衆をつくる3

エミッターを追加

3つ目の画像を表示するエミッターをCTRL+Dで複製、生成します。

テクスチャーは、「3」を選択しました。

3種類の画像がランダムに表示されます。

地形

石膏ブラシで適当に地面を盛り上げます。

ビュワーで表示すると、盛り上げた地面にあわせて、画像が表示されます。

エミッターで森、群衆をつくる2

森、群衆表示のその2です。

時間を設定する

パーティクルは、ビュワーを閉じるまで表示するので、「永続」にチェックをいれます。

透明度アニメは不要なので、負荷を下げるために「実行」のチェックを外します。

カラーアニメも不要なので同様にチェックを外します。

この段階で「試運転」を実施します。

生成場の枠が表示され、その枠内でパーティクルが表示されています。生成場の平面上に生成された状態のため、パーティクルは地面に埋まった状態です。

地面の上に表示

地面の上に表示させるため、「地形に沿って」にチェックをいれます。また、地形オフセットを20にします。これは、パーティクル縦サイズの半分の数値を入力します。

地面の上に表示されました。

別画像のエミッター

別の画像を表示するエミッターをつくります。最初につくったエミッターをレイアウター上で選択状態にして、CTRL+Dで複製します。

複製した新しいエミッターのテクスチャー指定を別の画像にします。サンプルでは「2」画像にしています。

実行すると別画像のパーティクルが表示されます。生成場が重なっている箇所は、2種類の画像がランダムに表示されています。

数種類の画像を表示するエミッターをそれぞれ用意して、生成場を重ねることで乱雑な画像を表示します。

続きは次のエントリーで

エミッターで森、群衆をつくる1

パーティクルで森をつくる方法について、お問い合わせをいただきました。現行のNXシステムで「森」「群衆」をつくる方法について、ご紹介します。

エミッターは、「指定の画像(テクスチャー)」を3D空間に表示します。画像の位置などは、エミッターから放出されたパーティクル(粒子)で決定されます。パーティクルが複数あれば、その個数分、画像が3Dに表示されます。

テクスチャーの準備

Photoshopなど画像作成ツールで表示する画像を準備します。

画像は、透明部分のある状態で作成してください。透明部分は、完全な透明にします。(半透明は表示に問題が生じます。)

作例では、A,B,Cの3枚の画像を作成しました。画像は、PNG形式で保存します。

リソースに画像を登録

VRMNXを起動して、新規レイアウトを準備します。

画像は、レイアウト内部に画像、音などを保持する場所=リソースに登録します。

リソースの管理ボタンを押して、リソースウィンドウを表示、リソース追加で先程保存した画像を選択して、リソースに組み込みます。

エミッターを配置

部品パレットからエミッターをレイアウトに配置します。

エミッターの設定

エミッターを設定します。

エミッターで表示する画像をリソースから選択します。「1」の画像を選択しています。

3D空間に表示される画像の大きさを指定します。実物の1/150で指定します。縦横の縦横比は、先ほど選択した画像と同じにしてください。(サンプルの画像は、256*256。縦横比は、1:1なので、パーティクルサイズを縦横、同じ数値にしています。)

エミッターからどのようにパーティクルを生成するか、生成元の形状を選択します。ここでは、「平面上方向」を選択します。

次に平面の大きさを指定します。サンプルは、600mm x 200mmの大きさを指定しています。この平面の上にパーティクルがランダムで生成されます。

生成場の平面上に何枚のパーティクル=画像を表示するか、「パーティクル数」と「生成数/フレーム」を設定します。2つの項目をそれぞれ同じ数値を設定してください。(画像は、パーティクル数を入力したときの状態です。)

群衆、森は、ビュワーを表示している間、消えることはないので「一度だけ生成」をチェックします。ビュワー起動時に生成されます。

続きは次のエントリーで。

TIPS : 踏切遮断機のタイミングをずらす

先日、踏切遮断機のタイミングをずらす方法についてご相談をいただきましたので、組み立て方をご紹介します。

大きな踏切では、対向車線側とバーが降りるタイミングがことなります。これを再現してみます。

踏切遮断機と踏切警報機をそれぞれ設置します。

それぞれのプロパティーを開いて、踏切グループに名前を入力します。ここでは、「humi1」としています。

遅れて閉じる側の踏切遮断機は、踏切グループを「humi1b」とします。同じ踏切ですが、別々の名前をつけます。

次に踏切を制御するセンサーを設置します。

種類はシステムを選択。コマンドは、同じグループの踏切開閉を選択します。

センサーが検出した瞬間に踏切全体の動作を開始させるため、時間は0、パラメータには、踏切グループ名の”humi1″を入力します。グループ名は、必ずダブルクォーテーションで囲みます。

次にバーが遅れて閉じるよう、時間を3000(=3秒)、パラメータの踏切グループ名を”humi1b”にします。

センサーが列車を検出すると、踏切が動作開始します。片側のバーは、あがったままです。

3秒経過すると、もう片方のバーが降り始めます。

すべてのバーが降りて、列車が通過します。

AIで日本の風景をつくる

Stable Diffusion web UI + Counterfeit-V2.5で日本の風景画像をつくってみました。

今回は、ストレートに1024*256で画像を生成しています。

Promptに”japan rural”を組み込むことで日本の農村風景になります。生成画像は、テクスチャーの左右がつながらないため、Photoshopなどで左右がつながるように加工します。

AIの標準状態の風景は、海外の小麦畑です。日本の風景を指定した場合は、山、樹木、建物が日本風に、畑が水田になります。まれに富士山も描かれます。

Waifu Diffusion 1.5 betaでも同様な手法で生成できました。

今回は、Promptのみで生成しましたが、背景にできそうな画像は、10枚に1枚程度の割合でした。簡単な色分けで山、空を指定した画像を用意して、そこから生成する方法もあります。水平線の位置や山の形を指定できるため、適切な画像を早く生成できます。

AIで背景テクスチャーをつくる

ホットなネタのジェネレーティブAIで、背景テクスチャーをつくってみました。

結論から言うと「想像した背景を簡単に創造できます」。ただし、現時点ではPC環境のハードルが少し高いです。

実験には、Stable Diffusion web UIを使用しました。モデルは、背景が得意なCounterfeit V2.5を選択しました。このモデルは、イラスト系なので、さらにリアルにするならば、実写系のモデルを選択してください。

少し大きな画像を生成するためVRAMは、12GB以上の搭載が必要です。

web UIを起動後、Promptを設定、画像サイズは1024*400にしました。上下はトリミングするため、少し大きめに設定します。

生成した画像

海+太陽です。このままでは画像の両端で不連続になるため、ペイント系ツールで調整します。調整後、1024*256ピクセルで保存します。

調整したテクスチャー用画像

レイアウトの背景テクスチャーにセットして、試運転で確認します。

試運転で背景を確認

フォグがかかっているため、背景は白くなっています。水平線の位置は、もう少し調整が必要かも。ペイントツールでトリミング位置を調整します。

山がある風景

次はもう少しPromptを追加して、hill + riverを追加します。このような風景が数秒で生成されます。

テクスチャー画像

トリミング+画像修正を行い、テクスチャー画像を作成します。

試運転

試運転で表示します。今度はフォグの強さを小さくしました。イラスト系のモデルが生成した画像ですが、想定以上です。十分いけます。

TOMIX マルチ跨線橋を塗装する

マルチ跨線橋のVRM部品パーツができあがりましたので、模型パーツも塗装してみます。

最初に注意事項です。このエントリーは、メーカーとは関係ありません。このエントリーの情報は利用者個人の判断で利用してください。

まずは、ランナーから部品を切り離します。今回は、エレベーターと通路壁を塗装します。通路は、がっつり手法とおてがる手法の2タイプです。

エレベーターの2つのパーツを張り合わせます。合わせ目に流し込みタイプのセメントを流し込みます。流し込みセメントが、パーツの隙間を埋めて、合わせ目を消しやすくなります。

パーツの合わせ目をサンドペーパーで消します。TOMIXの組立系部品は、素材がABS樹脂です。樹脂が柔らかいため、1000番のペーパーで簡単に合わせ目を消せます。

水研ぎします。合わせ目が消えたら、水洗いします。

エアブラシのカップに塗料をセットします。ABSは、有機溶剤で樹脂性能が大きく低下してしまうので、塗料は水性アクリルの「アクリジョン」を使用してください。(場所によってはタミヤアクリルもOK!)

下地塗装すれば、ラッカーなども行けるそうですが、手間とリスクがちょっと、…いや、だいぶ面倒です。

部品をクリップ(猫の手)で保持して、エアブラシをふきます。吹き終わったら、乾燥するまで待ちます。

通路壁のうち1枚は、アクリジョンの特性を生かした「お手軽手法」でいきます。そちらは、プラの成型色のまま、つまり未塗装です。

がっつり手法のエレベーター、壁にマスキングテープを貼ります。今回は、枚数がわずかなので楽ですが、跨線橋全部の壁に施すとなると、まじめに面倒です。

窓枠、エレベーター扉にアクリジョンのシルバーを塗ります。

平筆でがつがつ塗ります。はみ出ても気にしません。

マスキングテープを剥がします。ちゃんと塗り分けできてます。

おてがる手法に秘密兵器を投入します。ガンプラでは有名な手法で、水性アクリル塗料は、キッチン用マジックリンで簡単&超きれいに落とせます。

ということで、マジックリンに綿棒を投入。

綿棒でこすると、塗料がぱらぱらと簡単に剥がれます。綿棒が届かない凹んだ部分は、塗料が残ります。結果、窓枠だけきれいにシルバーが残ります。

がっつり手法は当然として、お手軽手法もなかなかいい感じです。

機会があったら、シタデルカラーやファレホも試したいですね。