自動センサーで閉塞

安全性を確立する上で最も基本的なルールが閉塞(へいそく)です。ある場所から別の場所までの1区間には、1つの列車のみ許容するというルールです。前の区間に先行列車があれば、後続の列車はその区間に進むことができません。この簡単なルールで衝突を防ぎます。

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自動センサーで閉塞と列車の自動停止を作ります。写真の様に3つのセンサーを使用します。

選択状態の白いセンサーが閉塞の始まりと終わりを表します。グレーのセンサーは、閉塞に列車が存在した場合の自動停止を実行します。

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最初に閉塞左側のセンサーから設定します。左側のセンサーは、閉塞から列車が出て行ったときに動作します。閉塞は、共通ステータスを利用して実現します。閉塞から列車が出て行ったときに、共通ステータス1番の値を1だけ減算します。(status–は、status=status – 1と同じ意味)

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次に閉塞右側のセンサーを設定します。このセンサーは、列車が閉塞に進入した場合に動作します。共通ステータスの1番の値を1だけ加算します。(status++は、status=status + 1と同じ意味)

共通ステータス1番には、0が最初に入っています。列車の進入を検出すると、status++で1になります。列車が閉塞からでていくと、status–により0になります。結果、共通ステータス1番が、0なら列車は閉塞に存在せず、1なら存在するということになります。

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次に列車を停止するセンサーを設定します。共通ステータス1番の数値が閉塞の状態を表します。閉塞に列車がいるときだけ、停止の動作を行えばよいため、共通ステータスのフィルターに1番が「値が0以外」を指定します。
列車の停止は、「指定距離(mm)で停止」を選択して、停止距離を入力します。閉塞のセンサーより手前で必ず停止する様に距離を設定してください。作例では、20mmで停止しています。

以上で先行列車が閉塞にいるとき、後続列車を自動停止することができます。

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VRM ONLINE アップデート

VRM ONLINEのアップデートを実施しました。バージョン5.0.3.33になります。

自動センサー関連のバグを修正しました。スクリプトの名前参照解決、レイヤーパレットの対応などを修正しています。
ログイン時にアップデータが起動しましたら、インストールを行ってください。

自動停止&自動出発

列車を自動的に到着させて、待機していた別の列車を出発させる作例です。

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下の列車が自動停止すると、上の列車が自動出発するようにします。
最初に停止させる列車側に自動センサーを設置します。

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自動センサーを選択、設定ダイアログを表示したら、検出した編成に対する動作を設定します。「指定距離で停止」を選択後、パラメータに距離を入力してください。作例では200mmに設定します。

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次に自動的に出発させたい列車を選択します。作例ではTRAIN10を自動出発させます。

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「指定時間経過で出発」を選択して、パラメータに時間を設定します。作例では8000ミリ秒(=8秒)を設定します。

これで設定が終わりました。運転を開始すると、列車の減速開始後8秒でもう1つの列車が出発します。

自動停止と出発の基本的な構造は、このようにシンプルですが、実際のレイアウトではもう一工夫必要です。列車の自動速度調整は、速度と距離は正確に調整されますが調整にかかる時間は不定になります。作例では、8秒だと停止する前に自動的に出発してしまいます。実際にビュワーで停止するまでの時間を計測後、数秒の余裕を加算して設定すると安全です。
また、自動センサーによる自動出発の速度は最高速度の25%になるため、任意の速度に加速するための自動センサーを出発側に追加してください。

遮断機付き踏切作例

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自動センサーを使った遮断機付き踏切の製作をご紹介します。

1:踏切警報機と遮断機を配置します。警報機2個、遮断機2個を配置してください。

2:自動センサーを2個、写真のように踏切区間を挟み込む形で配置します。

3:自動センサーを選択して、設定ダイアログを表示します。ダイアログの動作設定の項目で対象部品を選択します。

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4:踏切部品を選択したら、部品の動作を選択してください。警報機、遮断機ともに「順方向なら閉じる、逆は開く」を選択します。

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5:同様にすべての警報機、遮断機に対する動作を設定します。下の写真のように設定してください。

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6:もう1つの自動センサーも同様に設定してください。

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7:以上で遮断機付き踏切の設置が完了しました。自動センサーの位置は、実際に走行する列車の編成長、速度にあわせて決めてください。ビュワーで走行テストを行い、踏切が閉まるのが遅れる様であれば、踏切から遠い位置に自動センサーを移動します。

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VRM ONLINE アップデート

VRM ONLINEのアップデートを実施しました。新しいバージョンは、5.0.3.32です。

  • 自動センサーの動作対象部品などの選択ボックスが、複数レイヤーの場合リストアップされないバグを修正しました。
  • スクリプトAutoSpeedCtrl命令の移動計算を旧バージョンに近い形に変更しました。自動センサー、自動出発は、新しい計算式になります。(AutoSpeedCtrlの完了に要する時間は安定性がありません。フレームレートなどによって左右される場合があります。)

N700系Z2、自動センサーを登録しました

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大変お待たせしました。N700系Z2編成と自動センサーをVRM ONLINEに登録しました。

N700系Z2編成は、車両数が多いため基本セットと中間セットに分割しています。両セットで16両編成を再現することができます。在来線との比率を重視される場合は1/150スケールを、国際標準を重視される場合は1/160スケールをお求めください。
(写真左が1/160、右が1/150)

自動センサーは、スクリプトを使うことなく多彩な自動機能を実現する部品です。踏切などの設置が簡単になります。

VRM ONLINE アップデート

本日、VRM ONLINEのアップデートを実施しました。バージョンは、5.0.3.31になります。

自動センサーのコードを追加しました。踏切、信号機、速度制御などが、スクリプトなしで簡単に実現できます。
自動センサーの登場にあわせて、自動機能関連の改良が加わっています。編成エディターには、種別コードと自動出発を追加しました。種別コードは、列車を分類するためのコード番号です。自動センサーでフィルタリングされます。自動出発は、列車を自動的に出発させるための設定です。自動出発と自動センサーの組み合わせで複雑な自動運転も可能です。
モーションパスには、起動時のスタートスイッチがつきました。

シェーダーは、白い車体のN700系に対応するため改良が加わっています。背景と天候のダイアログでブルームを調整可能にしました。白い車体の場合、ブルームでディティールが飛ぶため、弱めにしてください。
この他、LED,Light専用シェーダーを追加しました。

一部環境でOSのメモリー管理が正常に機能しないケースがありました。ビュワーに対策を施しました。超大型レイアウトでビュワーが起動しない場合は、今回の対策で解決します。

VRM5については、開発中の第2号に新バージョン(自動センサーもあわせて)を収録する予定です。

週明けに大規模アップデートを実施予定です

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来週前半にVRM ONLINEの大規模アップデートを実施する予定です。

新登場のN700系にあわせてシェーダーエンジンの調整を行っています。従来のエンジンでは、白飛びしやすい先頭部が、画面写真のように階調表現を失わずに表示できます。
新しいセンサー部品=自動センサーは、簡単な設定でスクリプトなしに自動実行を実現します。踏切、信号機、閉塞制御などが簡単になります。
スクリプトは、20以上の命令を追加しました。自動センサー関連と編成関連を追加しています。

自動センサーで踏み切り

開発中の自動センサーで踏み切りを動作させてみました。

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踏切の前後に自動センサーを配置します。作例は、画面サイズの関係で踏み切りの近くに配置していますが、実際には列車の速度などを考慮して適切に配置してください。
また、自動センサーは向きがあります。矢印が、踏切を挟み込むようにしてください。

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自動センサーのダイアログで、配置した踏切を選択します。

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部品を選択すると、その部品の動作を選択できるようになります。「順方向なら閉じる、逆方向は開く」を選択します。

もう1つの踏切部品も同様に選択して、動作を設定します。また、もう1つの自動センサーについても同様に設定してください。

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たったこれだけの設定で、踏切を動作させることができます。従来と比較して、かなり簡単になりました。