今回のバージョン更新で追加したMipMap機能についての技術的な解説です。MipMapは、メリットとデメリットがあります。この解説を参考にして、好みに合わせて使い分けて下さい。
MipMapとは
MipMapは、遠方に発生するちらつきと、遠方での無駄なテクスチャーメモリー参照を軽減するために古くから利用されている技術です。この機能は、GPUに組み込まれています。遠くのものを描画するときは、オリジナルサイズのテクスチャーではなく縮小したテクスチャーを使って、描画します。これは、GPUによって自動的に処理されます。
MipMapのメリット
最大のメリットは、遠方のちらつきが大幅に軽減されるという点にあります。テクスチャーが精密になるほど、遠方ではテクスチャーから拾い上げる情報量が減ります。これがちらつきの原因になります。MipMapは、テクスチャーを強制的に縮小することで「見かけの情報量」を維持します。結果、ちらつきが軽減されます。
MipMapのデメリット
縮小したテクスチャーを使うということが、最大のデメリットです。縮小されたテクスチャーで表示されるため、遠方になるほど「変な模様」「変なスジ」など弊害が目立ってきます。
好みによって使い分ける
デメリットよりメリットをとるか、遠方もフルサイズのテクスチャーで表示するか、好みに応じて使い分けて下さい。MipMapは、環境設定で有効/無効を切り替えることができます。無効にすると、従来と同じMipMapなしの状態で表示します。
(余談:MipMapは古くからある技術ですが、開発者レベルでも好みが分かれます。)