80系電車

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現在、80系300番台の製作を進めています。

80系電車は、現在の日本の鉄道システムが形作られる上で決定的な役割を演じた形式です。長距離列車は客車で運行するというのが常識だった当時、前代未聞の長距離用電動列車として開発されました。
電車にすることで客車と比較して、折り返しの機関車付け替えが不要、軸重軽減による線路への負担の減少など、多数の利点があります。
従来にない新しい形式のため、斬新な設計が随所に施されています。現在の電車では当たり前の中間電動車は、モハ80として設計されました。従来、個別の電動車についていた運転台を省略することでコストの削減などをはかっています。
先頭車クハ86の運転台は、初期製造グループでは3枚窓の簡単な構造でしたが、第二次増備より曲線的な2枚窓のデザインになりました。この2枚窓のデザインは、80系の愛称「湘南電車」より湘南型と呼ばれるようになります。この湘南型のデザインは当時としては画期的で、国鉄、私鉄の車両に多大な影響を与えました。
モデルの300番台は、80系そして旧型電車としては最後に製造されたグループです。システムは従来と同じですが、ボディーは現在の鉄道車両の構造が確立された10系軽量客車に準じています。旧型電車から101系以降の新性能電車へと技術的につながっていくことになります。