フレキシブル部品

フレキシブル部品は、自由に曲げられる線路、道路、高架プレートなどの総称です。鉄道模型には、通常の長さやカーブ半径などが規格化された線路のほかに、自由に折り曲げることのできるフレキシブルレールがあります。フレキシブルレールは、線路の下の枕木部分が自由に曲げられるようにつくられているため、なめらかに変化するカーブをつくることができます。
鉄道模型シミュレーターは、レールだけでなく道路、高架プレートなど自由に曲げることのできるストラクチャーを実現しました。これにより画一的なシーンから解放され、自然なカーブをとりいれたレイアウトプランを作成することができます。
フレキシブル部品にはいくつか機能上の制約があります。部品リファレンスの項目もあわせて参照してください。

フレキシブル部品のバージョンについて

バージョン5.0.6.70以降より森林鉄道などの精密なレールを正しく表示できる新しい計算式で表示します。基本的な形は同じですが、細部のディティールが従来より正確になりました。バージョン5.0.6.70以降に配置した部品は、新しい計算式で表示されます。旧バージョンで配置した部品は、その部品をハンドルで操作した段階で新しい計算が適用されます。ハンドルで操作しない場合は、互換性のため、古い計算式が適用されます。

フレキシブル部品を使うには

部品名に「フレキシブル」と記載されているパーツを部品パレットからドラッグ&ドロップしてください。

フレキシブル部品は、ベジエ曲線と呼ばれる幾何学形状に分類されます。ベジエ曲線は、両端の接線ハンドルを動かすことで自由に曲げることができます。写真の(a)、(b)を操作します。

(a)接線ハンドルの取り付け部分
(b)接線ハンドルの方向と長さを操作するつまみ

フレキシブル部品は、基本長に対して一定の範囲の長さで設定可能です。配置する区間にあわせて部品を選択してください。

基本長と可変範囲の例

基本長128mm   64mmから192mm

基本長256mm   128mmから384mm

基本長384mm   256mmから512mm

すでにある線路に接続するには

ポップアップメニューから自動ハンドルを選択してください。近くにまだ接続していないほかの線路があれば、自動的に接続します。このときにハンドルの位置と方向が適切な状態に設定されます。ハンドルを操作して曲線のおおよその形状を決めてから、自動ハンドルを実行すると適切です。(接続済みジョイントは、自動ハンドルの対象外になります。一度接続を解除してください。)

複線部品(ジョイントが3個以上ある部品)の場合は、自動ハンドルが適切に動作しない場合があります。手動でハンドルを調整してください。

ハンドルの状態をほかの部品に反映するには

接線ハンドルをほかの部品に反映することができます。接線ハンドルの状態をうつしたいもとのフレキシブル部品を選択してポップアップメニューから「ハンドルコピー」を実行してください。反映したい部品を選択してから、ポップアップメニューのハンドル張り付けを実行すると、ハンドルがコピーされます。たとえば、線路にあわせて高架プレートを配置するときに、線路のハンドルをコピーしてから、高架プレートに張り付けると同じ形状になります。(部品の長さが同じ場合。基準となる部品の長さが異なる場合は、実行されません。)

フレキシブル区間の高架設置手順

(A) フレキシブル線路を配置する。このときに曲線形状も設定しておきます。
(B) フレキシブル線路と同じ長さのフレキシブル高架部品を線路下ではなく、適当な平地に配置する。
(C) 線路を選択してハンドルをコピーする。
(D) 高架部品を選択してハンドルをペーストする。(線路と同一形状になります)
(E) 高架部品を適切な場所に配置する。
高架部品、橋脚を配置したときに線路のジョイントにXマークが表示されることがあります。一度線路を別の場所に移動してから、再配置してください。正しい高さになります。

ハンドルを初期状態に戻すには

ポップアップメニューからハンドル初期化を実行してください。直線状態に戻ります。

全長の表示

ポップアップメニューから全長表示を選択してください。線路の中心線での路線長を表示します。実際の模型レイアウトを作成する場合に、フレキシブルレールの必要な長さを調べる目安になります。(フレキシブルレールは、線路を曲げたときにカーブの内側と外側で長さがことなります。路線長を目安に実際にフレキシブルレールを配置して、適切に切断してください。)

ハンドルの方向を固定したまま変形する

ハンドルを操作するときに、シフトキーを押しながらドラッグしてください。ハンドルの方向を固定したまま、形状を変形することができます。自動ハンドルや他の線路に接続した後でカーブ形状を変更する場合に便利です。

ハンドルの数値入力

フレキシブル数値入力

フレキシブル部品のハンドルを数値で設定できます。フレキシブル部品のポップアップメニューから選択してください。

ハンドル1は、ハンドル先端の座標を設定できます。ハンドル2は、ハンドルの原点座標と先端座標を設定できます。それぞれ、部品の原点を(0,0)とするX-Z座標系です。フレキシブル部品は、一般的なベジエ曲線として計算されます。ハンドルに数値を設定することで任意のカーブを生成可能です。

※ハンドルの数値は、数値表現上の誤差、演算上の誤差が必ず発生します。数値は、32bitの浮動小数点数で処理されます。10進数表現とは誤差が発生しますので注意して下さい。

 

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